保育士コラム
保育士コラム
公開日:2022年1月11日 更新日:2024年2月15日
託児所にはさまざまな経営形態があるのが特徴で、保育施設の慢性的な不足も加わり保護者からのニーズが高まっています。保育士を目指す人にとっても、託児所とはどのような施設か、働くために資格は必要なのかが気になるのではないでしょうか。
本記事では、託児所の種類や仕事内容、保育所との違い、開業する方法などを解説しますのでぜひ参考にしてください。
目次
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託児所には明らかな定義はないものの、一般的には認可外の保育施設を指します。
保育所には認可保育所と認可外保育所があります。認可保育所は厚生労働省による児童福祉施設最低基準の定めた設置基準を満たして、自治体などからの認可を受けている保育施設を指します。一方で、認可外保育施設はそうした認可を受けていません。
ただし、託児所も開設するためには設備や人員など一定の基準を満たさなくてはいけません。多様な形態で経営されているのも特徴の一つで、保護者の生活や仕事の時間などに合わせるかたちで保育支援を行っています。
では、認可保育所と託児所の具体的な違いは一体何なのでしょうか。
前述した制度面以外には、受け入れる子どもの制限の違いが挙げられます。認可保育所への入所は、保護者の仕事や家庭の事情によって保育に欠ける状況の場合のみ認められます。一方で、託児所には特に利用するための条件はなく、保護者が就業していなくても預けることが可能です。
ただし、保育所の待機児童が課題となっている近年では、仕事をしている保護者が認可保育所に入れない子どもを託児所に預けるケースも多くなっています。
託児所と一口に言っても、実際には施設の規模や運営の仕方などによってさまざまな種類があります。託児所は保育所(保育園)のように独立して運営するケース、企業や病院が運営しているケース、ベビーホテル、一時預かりの4形態に大きく分けられます。
企業などが経営する事業所内保育施設は、企業や病院などで働く人が業務中に子どもを預けられる施設です。ベビーホテルは24時間開設しているのが一般的で、夜間の保育や宿泊のほか、保護者の都合に合わせて子どもを預けられます。一時預かりは、商業施設やイベント会場、美容院などで一時的に子どもを預かる施設です。
託児所での仕事は、基本的には保育所と同じと捉えておきましょう。託児所の主な仕事には、子どもの年齢に応じた遊びや、食事・おむつ交換・午睡など基本的な生活習慣のサポート、散歩などの戸外活動があります。
託児所は年齢別クラスを設けていない施設も多く、保育する子どもの年齢の幅が広い特徴があります。
一方で預かる子どもが常に同じというわけではなく、毎回変わるという点は保育所とは異なります。それぞれの子どもの成長や個性に合わせた臨機応変な保育をすることが大切です。
一般的に、託児所は保育所のように運動会などの大きな季節の行事やイベントはないことが多いので、託児所の仕事のほうが職員への負担は少ないでしょう。
基本的に、保育士資格や幼稚園教諭免許などがなくても、託児所で働くことは可能です。子どもを預かるのが託児所の主な目的なので、開設する際には保育士などの有資格者だけでなくてもよいとされています。そのため、資格はなくても子育て経験のある人が保育をするケースもあります。
しかし、子どもを預ける保護者の安心感や保育内容の充実度合いなどを考えると、専門知識を有する保育士資格があるに越したことはありません。託児所の求人へ応募する際にも資格があるほうが有利になるでしょう。
社会人からキャリアチェンジで保育士へ
託児所を開業するにあたっては特に必要な資格はありません。認可保育施設は助成が手厚い一方で制限が多いのに対し、託児所などの無認可保育施設は、助成金は少ないものの比較的自由な経営ができます。ただし、子どもの命を預かる仕事なので、国や自治体からは託児所に対して一定の条件が求められています。
これまでの児童福祉法では、乳幼児が5人以下の施設や臨時(6ヵ月以内)に開設された保育施設は届出の対象外でした。しかし、現在では1日に1人以上の子どもを預かる保育施設に対して届出が必須とされているため注意が必要です。
届出を提出すると認可外保育施設指導監督基準に照らし合わせて調査され、基準を満たしていれば託児所を開設できます。自治体によって人員基準などが異なる場合もあるため、開設前には十分に確認しておきましょう。
託児所の場合は保育士などの資格がなくても開業や勤務はできますが、必要保育士の数などが定められている監督基準を満たして運営をする必要があります。託児所の職員の配置基準は、職員総数の概ね3分の1以上が保育士または看護師などの資格を持っていることです。
また、0歳児1人に対して3人、3歳未満児6人につき1人など、子どもの年齢ごとに必要な職員数も決められています。預かる子どもの年齢も考慮しながら、保育士の配置基準を満たしているかを確認しなければなりません。
託児所は国や都道府県からの認可を受けていない保育施設ですが、安全確保などの目的で一定の基準が設けられています。認可保育所へ入所できないケースが増えている昨今では、託児所のニーズは高まっています。
託児所には保育士資格がなくても応募できますが、専門的な知識をもとに保育をするには資格を取得するのがおすすめです。保育士資格を取得して需要が高まる託児所で活躍しましょう。
日本児童教育専門学校Japan Juvenile Education College
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