ニュース

ニュース

校長アクツの本の紹介コーナー

2025年03月24日 09:00

平木典子『アサーション入門』講談社2012年

現在カウンセラーをしている友人が、この本の著者の平木先生について教えてくれました。先生の講義や著作は論旨明快で分かりやすく、友人も目を輝かしながら先生の話をしていました。私もいくつか先生の著作を拝読しました。今回は現在手に入る、また入門的な位置づけでこの本をお勧めします。

この本は副題にもあるように、自分も相手も大切にする自己表現法、そしてそれが自身でどのようにトレーニングできるかについて書かれています。人は自身のコミュニケーションの取り方については、意外と気が付いていないものです。それをいったん客観視するところから始めようというわけです。

さて自己表現の特徴は三つに分け説明されています①非主張的②攻撃的③アサーティヴ(自分も相手も大切にした自己表現)がその三つです。①の特徴としては「引っ込み思案」「卑屈」「消極的」「自己否定的」「依存的」「他人本位」「相手任せ」などが挙がっています②は①の並びに呼応して並べるなら、「強がり」「尊大」「無頓着」「他者否定的」「操作的」「自分本位」「相手に指示」などがあがります。さて③のアサーティブな対応も①②の並びに合わせるなら「正直」「率直」「積極的」「自他尊重」「自発的」「自他調和」「自他協力」となります。

字の並びを見ただけで、③でありたいものだと強く思いますね。そうなるための考え方や行動の仕方のヒントがこの本には書かれています。私も授業でアサーティブであるためにはどうしたらよいのか、グループワークをし学生さんとともに考えました。「自分も相手も大切にする」ということ、シンプルなこの言葉は実はとても奥が深い言葉だと、年を重ねてさらに思います。

 

前の記事へ 次の記事へ
ニュース一覧へ
ニュース