保育士コラム
保育士コラム
公開日:2024年4月18日 更新日:2024年5月28日
近年は保育士不足が問題として取り上げられていることもあり、保育士に対して「休みが少ない」「希望した日に休みが取りにくい」といったイメージをお持ちの方が多いです。実際に、人手不足になっている保育園の中には、保育士一人当たりの業務量が多く、残業や持ち帰りの仕事が発生しているところもあります。
こういった現状を聞くと、「仕事も頑張りたいけど、プライベートも大切にしたい」という方は、保育士として働くことに不安を覚えてしまうものです。
本記事では、保育士の年間休日の他、勤務体系や有給休暇の取得日数について解説します。保育士の休日の実情を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
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保育士の勤務体系は、正社員の場合シフト勤務で働くことが一般的です。休みの日数は、週休2日制や完全週休2日制など保育園の制度によって異なります。完全週休2日制では、必ずしも連休になっているとは限りませんが、休みが1週間のうちに2日確保されます。
一方で週休2日制は、1週間のうち2日休みになる週が1カ月に一度以上あり、それ以外の週には1日の休みが確保される制度です。保育園の場合は土曜日にも保育を行っているところが多いため、週休2日制の園では月曜から土曜日まで出勤となる可能性もゼロではありません。完全週休2日制の場合は、土曜日に出勤となれば別の日にお休みをもらえます。
具体的な勤務体系や休日に関する情報は、求人票の休日欄に記載されています。休日数や勤務体系にこだわりがある方は、事前にチェックしておきましょう。
保育士の年間休日は、100〜110日程度であることが多いと言われています。年間休日とは、1年間の公休日のことです。公休日は保育所が就業規則などで定めている休日を指し、有給休暇は含まれません。
保育園や認定こども園を運営する事業者を対象とした調査では、正社員として働く保育士の年間休日数は「101日以上106日未満」が19.7%と多く、平均は110.2日でした。110日前後が一般的ですが、多い保育園では130日以上のケースもあります。保育園によって違いが大きいため、休日数を重視したい場合は就職活動時にきちんと確認しておくことが大切です。
参考:独立行政法人福祉医療機構. 「2020年度「保育人材」に関するアンケート調査」.
「保育士は休みにくい」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、保育士にも年に何度か長期休暇の取得が可能です。
ここからは、保育士が取れる長期休暇をご説明します。
保育士には、3〜5日ほどの夏季休暇があることが多いです。8月に1カ月ほど夏休みがある幼稚園と違い、1年を通して開園している保育園には基本的に夏休みがありません。ただし、8月中旬頃は保護者の仕事が休みになる場合が多く、登園する子どもの数が少なくなります。保育自体は行っていますが、少ない人手でも保育が可能なこの時期に、保育士は順に夏季休暇を取得することが可能です。幼稚園に比べると夏季休暇は少ない傾向にありますが、休みはきちんと取得できます。
保育士が取れる長期休暇には、年末年始休暇もあります。一般的に休暇になりやすい12月29日から1月3日までは保育園も休園しており、それに合わせて保育士も休日になるケースが多いです。
ただし、保育園の中には年末年始も運営している園もあり、登園する子どもの人数に合わせてシフト制で出勤するところもあります。年末年始の出勤の有無が気になる場合は、入社前に確認しておきましょう。
保育士の公休以外の代表的な休日は、下記の通りです。
・有給休暇
・産休・育休
・介護休業
・慶弔休暇
・保育園独自で設けられている休暇
有給休暇や産前・産後休業、介護休業などは「法定休暇」と言い、法律で義務付けられている休日です。一方で、それ以外の休日は「法定外休暇」と言い、それぞれの園や企業が任意で定めた休日です。独自で設けられている休暇制度の例には、慶弔休暇や夏季休暇、やリフレッシュ休暇、病気療養休暇などが挙げられます。
法定休暇は園ごとに違いは生じないため、法定外休暇が設けられている園の方が休日数が多いです。
保育士の有給休暇の平均取得日数は、5〜9日が多くなっています。施設別の調査結果を見ると、保育所型認定こども園での平均取得日数が多く、10〜15日でした。公営・民営など運営主体によっても平均取得日数に差が生じているため、有給休暇を取得しやすい職場を選びたい場合は、運営主体や施設形態別にいろいろな園を比べてみるといいでしょう。
参考:全国保育協議会. 「全国保育協議会会員の実態調査2021報告書」.
休日が多い保育園で働くためには、年間休日が多い保育園の特徴を把握しておくことがポイントです。
ここからは、年間休日が多い保育園の特徴をご説明します。
年間休日が多い保育園は、多くが完全週休2日制です。毎週2日の休日が確保されていれば、年間休日は少なくとも104日あります。有給休暇や法定外休暇が充実している園であれば、正社員として働く保育士の平均年間休日数と同等、もしくはそれ以上の休日数が期待できるはずです。
保育士の求人情報をチェックする際には、キーワードに「完全週休2日制」や「土日休み」を入れて絞り込むと効率的に探せます。ただし、記載されていても実行されていない可能性もあるため、面接時に具体的な勤務時間や出勤日数などについて確認しておくと安心です。
年間休日が多い保育園は、人手が足りていることも特徴です。人手が充足していればシフトを埋めやすくなり、有給休暇を取りやすくなります。もし体調不良や家庭の事情などで急な休みが必要になったときも、フォローできる人員がいれば比較的休みやすい雰囲気があるはずです。また、業務も分担しやすいため、残業したり持ち帰ったりして行わなければならない仕事も少なくなります。
人手の有無は、休日面にも業務面にも大きく影響します。保育園選びの際には、パート職員も含め、園全体の人員配置もチェックしておきましょう。
年間休日が多い保育園の特徴には、有給休暇の取得率の高さも挙げられます。特に保育園から有給休暇の取得を推奨している場合は、職員全体の有給取得率が高い傾向にあります。
有給休暇の取得率は、求人情報に記載されていることもあるため、記載がある場合は他の条件とともにチェックしてください。有給休暇が取得しやすい保育園であれば、プライベートの時間も充実させやすくなります。
公休や有給休暇を取得する際には、いつでも希望が実現するとは限りません。園にとっても自分にとっても気持ちよく休みを取れるよう、希望を伝える時期やタイミングに気をつけましょう。
ここからは、保育士が希望の日程で休むために押さえておきたいポイントをご紹介します。
保育士が希望の日に休むためには、タイミングや時期を考慮することが大切です。1年を通して保育士が一番忙しくなるのは、年度の始めと終わりです。この時期には、入園・進級や卒園に向けた準備で、通常時よりも慌ただしくなります。また、運動会や生活発表会などの大きな行事の直前も、準備に時間がかかりやすいため避けるべきです。
特に忙しい時期には人手が必要なため、休みにくい上に迷惑をかけてしまう可能性があります。希望した日に休みをもらうためには、比較的落ち着いて保育ができる時期で、人手が十分なタイミングを見計らって希望を伝えましょう。
事前に相談することも、希望の日に休みをもらうためのポイントの一つです。時期を考慮した上で休みたい日を決めたら、上司や園長、同じクラスを担当している保育士などになるべく早めに伝えてください。他の保育士と休みが被らないように調整しておくことで、希望が通りやすくなります。特に連休での取得を考えている場合は、早くから伝えておいた方がシフトを調整しやすいため、周囲の理解も得やすくなります。
希望の日に休みをもらえる場合は、休み前に引き継ぎをしましょう。特に普段は別のクラスに入っている保育士が代わりに受け持ってくれる場合は、状況を正しく伝えるために細かくまとめておきましょう。口頭で伝えると忘れたり、伝達が漏れたりしてしまう恐れがあるため、あらかじめ情報をまとめたメモを用意しておき、渡すのがおすすめです。メモがあれば、代わりの保育士も安心して保育に入れるはずです。
保育士の年間休日は、100〜110日程度であることが多いと言われています。正社員の保育士を対象とした調査では、年間休日が平均110.2日でした。しかし、年間休日数は園によって大きく異なり、中には130日以上ある園もあります。
年間休日数が多い保育園には、完全週休2日制の園が多い傾向があります。土曜日保育を行っていても、代わりに他の日に休みを設けてもらえるため、安定した休みを取得できるからです。一方で、週休2日制の保育園では、休日が週に1日だけになる場合もあるため、休みが少なくなっています。
また、休日が多い保育園の特徴には、人手が充足している、有給休暇の取得率が高いなども挙げられます。働きやすい環境を目指し、園自体が環境改善に積極的な姿勢があるようです。リフレッシュする時間もしっかり確保しながら働きたい方は、求人票に記載された年間休日数や有給休暇の取得率をチェックしてみてください。
日本児童教育専門学校では、保育士を目指す人を応援しています。それぞれのライフスタイルに合わせた学びができるよう、2学科5クラスを設置しています。集中して学びたい方も、働きながら保育士資格を取得したい方も、きっと自分に合うクラスが見つかるはずです。保育士への第一歩を、日本児童教育専門学校で歩み始めませんか。
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