保育士コラム
保育士コラム
公開日:2021年11月08日 更新日:2021年11月08日
現在保育士として働くためには「保育士資格」が必要ですが、法改正前までは「保母資格」と呼ばれていました。
保母資格をお持ちの方の中には「保育士として復職したいけど手続きに何が必要なのかわからない」ということもあるのではないでしょうか。
今回は復職を検討している保母資格保持者に向けて、保育士資格の登録方法や再就職の方法などについてご紹介します。
目次
非表示
保母資格とは現在の保育士に該当する資格のこと。保母資格は平成15年の法改正に伴い保育士資格に統合されたため、現在新たにこの資格を取得することはできません。
「保母」の名称は児童福祉法の中でも使用されるほど一般的な言葉でした。しかし、時代の変化に伴い、女性を連想させる「保母」の名称は時代に沿わなくなってきたのです。こうした背景により、児童福祉法施行令の改正時に「保母」が「保育士」に置き換わりました。
保母資格を保持している方で、保育現場への復帰を検討している場合は保育士資格への切り替えが必要です。保育士資格として登録する方法について後ほど詳しくご説明します。
保育士資格が国家資格に指定されたことで、保母資格だけでは保育士として働くことができなくなりました。
しかし、規定の手続きを済ませることで新たに資格を取得することなく、保育士として働くことが可能になります。ここからは保母資格を保育士資格として登録する流れについてご紹介します。
保母資格を保育士登録として登録するためには、日本保育協会が運営している登録事務処理センターを通して行う必要があります。まず同センターから「保育士登録手引き」を取り寄せましょう。
これは登録手続きに必要な書類や記入方法がセットになったもので、郵送で取り寄せが可能です。また「保育士登録手引き」の取り寄せで必要なものは以下の通りです。(※1)
(※1)都道府県知事委託 保育士登録機関 登録事務処理センター『保育士登録申請手続き(新規登録)』
https://www.nippo.or.jp/hoikushi/regi/regi.html
「保育士登録手引き」が手元に届いたら、登録手数料を支払います。登録手数料は4,200円です。押印された「振替払込請求書兼受領書」と「振替払込受付証明書」の2つは手続き完了まで大切に保管しておきましょう。
手数料の支払いが完了したら、いよいよ必要書類の提出です。ほとんどの必要書類は「保育士登録手引き」に同封されていますが、自分で用意するものもあります。
保育士登録に必要な書類は以下の通りです。(※2)
保育士登録申請書 | ・「保育士登録手引き」に同封 ・氏名、生年月日、住所など必要事項を記入 |
---|---|
振替払込請求書兼受領書 | ・手数料振込時に発行される証明書 |
保母資格証明書 | ・コピーではなく原本を提出 |
戸籍抄本 | ・「保母資格証明書」に記載されている氏名と現在の氏名が結婚などによって変更されている場合必要 |
(※2)都道府県知事委託 保育士登録機関 登録事務処理センター『保育士登録申請手続き(新規登録)』
https://www.nippo.or.jp/hoikushi/regi/regi.html
「子育てが落ち着いたから保母資格を生かして再就職したい」と考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
現行の法律では保母資格だけでは働くことができませんが、保育士資格に切り替えることで再就職が可能です。保母資格保持者が再就職する方法についてご紹介します。
全国的に保育士不足が問題になっている今、多くの自治体で保育士資格保持者に対して復職サービスを実施しています。
自治体が行っている復職サービスは、セミナーや合同説明会、研修などが挙げられます。現場復帰に不安を抱える方に役立つ情報提供や、面接・経歴書対策などを受けることが可能です。
人材会社と聞くと一般企業の総合職や事務職を扱っているイメージが強いですが、保育士人材に特化したサービスも多くあります。
人材会社に登録すると、希望の条件に近い求人情報を紹介してもらうことが可能に。人材会社によっては専属のコーディネーターがつくこともあるため、疑問点をすぐに解消できるでしょう。
就職したい保育園が具体的に決まっている場合は、直接保育園に応募することも可能です。
人材会社に求人情報を掲載していない保育園であっても、直接応募の求職者を採用することがあります。「この保育園で働きたい」「自宅から近い保育園で働きたい」という方は、近隣の保育園に応募してみると良いでしょう。
保育士不足が加速していることに伴い、保育士の需要も高まっています。保育士は社会の中で重要な役割を担っているにも関わらず、保育士不足が大きな問題となっているのです。
「過去に保育園で働いていた経験がある」「子育てが落ち着いたから保母資格を活用したい」とお考えの方は、今回ご紹介した内容を参考に保育士として復職されるのはいかがでしょうか。
日本児童教育専門学校Japan Juvenile Education College
〒169-0075 東京都新宿区高田馬場1-32-15