保育士コラム
保育士コラム
公開日:2023年5月31日 更新日:2024年10月28日
保育士を目指している方の中には「残業が多いかもしれない」「大きな行事がない時期でも忙しそう」と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は、保育士の仕事には子どもと関わる以外にも、細かな仕事がたくさんあります。しかし保育士の業務の流れや仕事をする上でのコツを把握することで、忙しさを軽減可能です。
本記事では、保育士が忙しい4つの理由と忙しさを軽減するコツなどについて解説します。仕事をスムーズに進められる保育士になりたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
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「保育士の仕事は楽しい」と思う方も多い一方で、「日々仕事に追われて忙しい」と悩んでいる方も多いです。ここからは、保育士が忙しい理由を4つ紹介します。
保育士が忙しい理由の一つに、年間行事の多さが挙げられます。主な年間行事は以下のとおりです。
月 | 行事 |
4月 | 入園式・進級式・健康診断 |
5月 | こどもの日・母の日・親子遠足 |
6月 | 保育参観・父の日 |
7月 | 七夕・プール開き |
8月 | プール遊び・お泊り保育・夏祭り |
9月 | お月見・敬老の日・秋の遠足 |
10月 | 運動会・ハロウィン・お芋ほり・健康診断 |
11月 | 七五三・園外保育 |
12月 | クリスマス会・作品展 |
1月 | お正月遊び・お餅つき |
2月 | 豆まき・生活発表会 |
3月 | ひな祭り・お別れ遠足・卒園式 |
その他にも、お誕生日会や身体測定、避難訓練が月に1回あったり、交通安全教室やバザーなど園独自のイベントが年に何度か開催されたりと、さまざまな行事があります。
各行事の準備は毎日の業務と並行して進めていくため、合間の時間だけでは時間が足りず、残業が増えてしまう保育士もいるのです。
保育士は子どものお世話や保護者への対応、保育環境の整備など、幅広い業務を一人で行わなくてはなりません。それに加え、日誌や連絡帳の記入、子どもの指導案や配布するおたよりの作成など、書類の準備も数多くあります。
自分の抱えている業務に集中した結果、休憩が取れずに慌ただしく1日を終えるというケースも少なくありません。どれも大切な業務のため仕事量を減らすのが難しく、忙しくなってしまうことがあります。
人手が足りていないことも、保育士が忙しくなる理由の一つです。根本的な原因として、児童福祉施設最低基準に定められている保育士の配置基準の問題があります。
令和5年3月の時点では、保育士の配置基準は下記のように定められています。(※)
年齢 | 保育士1人あたりの子どもの人数 |
0歳児 | 3人 |
1~2歳児 | 6人 |
3歳児 | 20人 |
4歳児以上 | 30人 |
保育園によっては、担任以外の保育士を配置してサポート体制を整えているところもありますが、最低基準の人数で運営しているところもあります。基準は満たしているものの、保育士一人でたくさんの子どもを見なければならないため、業務が多くなってしまうのです。
保育士の人数が基準どおりの場合は、急用や体調不良などでお休みする保育士がいると、人手不足になりやすいです。そのため子どもの排泄や着替え、食事の介助とどんどん仕事が増え、手が回らなくなってしまう場合があります。
※出典:内閣府「児童福祉施設最低基準(抄) 」
保育士がスキルアップしたりキャリアアップしたりするには、業務とは別に研修や実技練習の時間が必要です。このことも保育士が忙しい理由の一つでしょう。
平成29年から、保育士の技能・経験に応じた処遇を改善するための仕組み「保育士等キャリアアップ研修」を国が進めています。保育現場において副主任やミドルリーダーになれば給料アップが見込めますが、役職に就くにはキャリアアップ研修の受講が必須です。1分野につき15時間以上の講義参加とレポート提出などが必要で、通常どおり働きながら空いた時間で勉強しなければなりません。(※)
また新しい遊びを覚えたりピアノの練習をしたりと、日々の保育の中でも新しいことを取り入れる必要があります。やらなければならない仕事が増えやすく、プライベートとの両立に悩む保育士も少なくありません。
※出典:厚生労働省「保育士等キャリアアップ研修ガイドラインの概要 」
保育士が忙しい時期は、時期によって変わります。子どもが新しい環境に慣れていなかったり、大きな行事が続いたりと、その時々の状況に左右されるためです。ここからは、保育士の仕事が特に忙しい時期について解説します。
新年度を迎えたばかりの4〜6月は、保育士が特に忙しい時期です。園生活が初めての子どもは環境の変化に戸惑い、たくさんの不安を抱えています。保育士は一人ひとりの様子に合わせていつも以上に丁寧な対応をしなければなりません。入園・進学当初は子どもと信頼関係を築いていく大切な時期で、特に配慮が必要でしょう。
また生活が落ち着いてきた5月頃からは、親子遠足や保育参観、母の日・父の日の行事などの準備が始まります。やらなければならないことに追われ、あっという間に毎日が過ぎていき安い時期です。
9〜12月は遠足や運動会、作品展など大きな行事が立て続けに開催されます。遠足で行く場所の下見や運動会のダンス練習、小道具作りなど業務が一気に増えます。もちろん通常の保育も行う必要があるため、合間の時間で進めなければなりません。
勤務時間内には終わらず、残業したり持ち帰って家で仕事したりと業務に追われるところもあるでしょう。
季節行事に加えて新生活に向けての準備があるため、1〜3月も保育士は忙しくなります。例えば餅つきや豆まき、ひな祭りといった行事の他、進級・進学、卒園式、お別れ会などの準備が必要です。
また年長クラスの担任の保育士は、卒園する子どものために小学校に提出する書類の準備もあります。クラス全員分の書類を作成し、小学校と連携を取らなければなりません。
「勤務時間内に準備が終わるように進めればいいのでは?」とお考えの方もいらっしゃるでしょう。しかし保育園には1日のうちほとんどの時間子どもがいるため、なかなか手が空く時間がありません。ここからは、保育士の仕事が忙しい時間帯について説明します。
保育園の利用時間は家庭ごとに異なりますが、10時頃には全員が登園していることが多いです。保育園が開園する7時頃から子どもたちが順次登園してくるため、預かった子どもの様子を見ながら受け入れも行っていきます。
受け入れの際には、保護者から自宅での様子を聞いたり、体調確認を行ったりとやらなければならないことが多々あります。また保護者と離れる際に泣いてしまう子どももいるため、子どものケアも欠かせません。泣いている子が複数いると、保育士の手が足りなくなることもあります。
11時頃からは、給食の準備が始まります。机や椅子を並べたり、子どもに手洗いうがいを促したりとバタバタする時間帯です。
食事が始まっても、気は抜けません。誤飲や食物アレルギーに注意するのはもちろん、食事中のマナーやお箸、スプーンの使い方の指導など、やるべきことはたくさんあります。食べる速さも子どもそれぞれで異なるため、一人ひとりに合わせたサポートが必要です。
園によっては、保育士も子どもと一緒に昼食をするケースもあるため、子どもの食事を進めながら保育士自身も食べ進めなければならない場合もあります。
給食後に子どもの歯磨きや排泄を済ませたら、パジャマに着替えさせたり、ベッドを並べたりとお昼寝の準備をします。
「子どもが寝たから休憩しよう」というわけにはいきません。お昼寝中も窒息や乳幼児突然死症候群の危険性があるからです。事故を防ぐためにも、睡眠中の呼吸や姿勢、顔色、体温を確認して記録を残します。このチェックは0歳児は5分に一度、1〜2歳児は10分に一度の確認が望ましいとされており、他の仕事をしていても手を止めなければなりません。
とはいえ、お昼寝が終わったら子どもの対応が中心になってしまうため、できるだけお昼寝中に連絡帳の記入や保育日誌、指導計画などの書類を終わらせる必要もあります。
出典:東京都福祉保健局「認可保育所の指導検査について」
15時におやつを済ませたら、降園準備をします。荷物やお手紙、持ち帰るものをまとめ、お迎えが来たら帰れる状態にしておきます。
保護者が来るまで子どもは自由に遊んで過ごしているため、子どもの様子を見守りながら、1日の様子や気になる点を伝えるなど、保護者への伝達を行います。お迎えのタイミングが他の子どもと被ることもあり、「保護者の方や子どもとゆっくり話したいけど話せない」という日もあります。
社会人からキャリアチェンジで保育士へ
保育士の仕事が忙しいとはいえ、できれば余裕を持って働きたいものです。そのためには業務を振り返って、効率よく進められるよう工夫することが大切です。ここからは、保育士の仕事の忙しさを軽減するコツを紹介します。
仕事の忙しさを軽減するために、まずは業務をリスト化しましょう。ToDoリストを使って今日やるべきことを書き出したり、スケジュール帳に1週間のスケジュールをまとめたりするのがおすすめです。何の業務から始めればいいのかが可視化できるだけでなく、先の予定まで意識して行動できるでしょう。
やるべきことと期日がきちんと把握できていれば、優先度とメリハリをつけて仕事に取り組めます。
保育士は、たくさんの書類を作成しなければなりません。ゆっくりできる時間がないからこそ、書類作成は効率よく行いましょう。
指導案や保育日誌、おたよりなどは、全てを1から自分で考えて作成するのではなく、過去の書類を参考にするとスムーズに作成できます。もし過去の書類が残っていないのであれば、これから作成するものは手元に残しておきましょう。
保育士は子どもの命を預かる責任のある仕事ですが、休むときはしっかり休みましょう。忙しいからと思い詰めると、疲れが溜まって作業効率が落ちてしまうからです。あれもこれもと欲張って仕事を進めるのではなく、仕事とプライベートとのメリハリをつけて過ごしましょう。
保育士の人数が少ない、仕事量が多すぎるなど自分だけでは解決できない問題があれば、働きやすい職場に転職するのも一つの方法です。保育士の人数は園によって異なるため、人数の多いところへ行くと保育にも余裕が持てるでしょう。
常勤の保育士が少なくても、忙しい時間帯にパートの保育士がいたり、延長保育専任の保育士がいたりと、保育士が働きやすい工夫をしている保育園もあります。転職する際には、保育園の職員配置を確認し、働きやすい職場を選びましょう。
保育士が忙しい理由には、年間行事や書類の作成の多さ、スキルアップのための研修や実技練習の時間が必要なことなどが挙げられます。日々の保育と並行してこれらの仕事を行わなければならないため、日々業務に追われてしまうのです。
忙しさを軽減させるためには業務をリスト化したり、書類作成の時間を短縮したりと効率化する工夫が必要です。ただし人手不足などの問題によって仕事が忙しい場合は、働きやすい職場へ転職するのも一つの手です。
これから保育士を目指す方は、今のうちからやるべきことをしっかりと整理して効率化することを意識しましょう。保育士は忙しいですが、その分やりがいのある仕事です。。日本児童教育専門学校では、学びと実践の両面から保育を学べるのはもちろん、豊富な求人の中から自分に適した保育園の提案まで行います。自分らしく働ける園で保育士生活を充実させたい方は、日本児童教育専門学校で第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
日本児童教育専門学校Japan Juvenile Education College
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