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保育士を悩ませるクレームとは? 原因や対処法について解説

公開日:2023年9月28日 更新日:2024年1月31日

保育士を悩ませるクレームとは? 原因や対処法について解説


保育士として働いていると、ときには園児の保護者からクレームを受けることもあります。クレームを受けたら、より大きなトラブルへと発展させないよう対応に注意が必要です。しかし、クレームの種類によっては、対応に困ったり悩んだりする保育士も少なくありません。

本記事では、保育士を悩ませるクレームの種類をはじめ、クレームが生じる原因や対処法を解説します。保護者からのクレームの対応方法を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

目次

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保育士が受けるクレームの種類

保育士が受けるクレームには、いくつか種類があります。大きく分けると、保育士に関するクレーム、園に対するクレーム、保護者の自己中心的な考えによる理不尽なクレームなどです。クレームの種類によってとるべき対応が異なるため、まずはどのような種類があるのかを理解しておきましょう。
 
ここからは、保育士が受けるクレームの種類を説明します。
 

1.保育士へのクレーム

 
保育士が受けるクレームの一つに、保育士へのクレームがあります。保育士は、保護者とよくコミュニケーションをとり、理解を得ながら保育を行うことが大切です。信頼関係が築けていれば問題ありませんが、コミュニケーションが足りないと些細な不安から不信感を抱かれてしまい、結果としてクレームになることも多いです。
 
例えば、話を聞いてくれないと思われたり、保育士の態度を冷たく捉えられたりします。また、保護者に対する態度だけでなく、子どもへの言葉遣いが厳しいのではないか、強くあたっているように見えるなど、子どもに対する態度にもクレームが生じてしまうこともあります。
 
忙しい保護者とゆっくりコミュニケーションをとるのは難しい場合も多いですが、日頃の些細な伝達漏れなどから不安が募るケースも少なくありません。保護者との信頼関係は、保育の基盤として重要な役割を担っていることを心に留めておきましょう。
 

2.保育園へのクレーム

 
保育士が受けるクレームには、保育園へのクレームもあります。保育園に対するクレームは、保護者から受けることもあれば、地域の方から受けることもあります。
 
例えば、保育園の敷地内にある木が道路に飛び出していて危ない、外で遊ぶ子どもの声がうるさい、散歩途中の子どもが私有地で遊んで困るなどです。他にも、保護者の車や自転車が道路をふさいでいる、と保護者に対してのクレームが保育園に対して寄せられることもあります。
 
保育園は子育てを支える場所として、地域からも温かく見守ってもらえる存在であるのが望ましいです。通りすがりの人や匿名電話でのクレームには対応が難しいですが、近隣に住んでいる人からのクレームであれば、説明や話し合いを重ねるなど、理解を得られるよう真摯に対応することが大切です。
 

3.理不尽なクレーム

 
保育士が受けるクレームのなかには、保護者からの理不尽なクレームもあります。例えば、夜の寝つきが悪くなるからお昼寝をさせないでほしい、予定が合わないから行事の予定を変えてほしい、発表会の配役を変えてほしいなどです。
 
理不尽なクレームを言う保護者は、他の保護者のことは考慮せず、自分の子どもや保護者自身の都合の良いように要望を強く伝えてくることがほとんどです。要望を全て鵜呑みにせず、園の方針からぶれないように対応しましょう。理不尽なクレームを何でも受け入れていると、他の保護者からのクレームにつながったり、要望がエスカレートしたりする恐れもあるからです。
 
クレームは、今後の保育のヒントになることもあるため、内容に応じて正しく対応するよう気を付けましょう。
 

保育士に対するクレームの原因

保育士に対するクレームの原因
 
保育士に対するクレームの原因は、保護者の不安や孤独感などさまざまです。ときには理不尽なクレームもありますが、子どもを大切に思うがゆえのお願いであることも少なくありません。保護者の理解を得ながら保育を行うためにも、どうしてクレームが生じるのかを把握しておきましょう。
 
ここからは、保育士に対するクレームの原因を説明します。
 

誤情報の拡散による保護者の不安

 
保育士に対するクレームの原因の一つに、誤情報の拡散による保護者の不安が挙げられます。最近はテレビやインターネットを通じて、保育園の誤った情報が拡散されることがあります。その情報を見た保護者が必要以上の不安を抱くことで、クレームが生じてしまうのです。
 
特に、なかなか相談できないタイプの保護者の場合は、不安を軽減する機会がありません。そのため、不安が募って我慢できなくなったときに、急に過度なクレームを伝えてくることもあります。
 

子育ての相談相手がいない孤独感

 
子育ての相談相手がいない孤独感も、保育士に対するクレームが生じる原因の一つです。最近は、核家族化や共働きの家庭が増えています。そのため、子育ての相談を気軽にできる人が身近におらず、多くの保護者が子育ての悩みを一人で抱えてしまいがちです。
 
悩みが溜まる一方だと、次第に心の余裕も持てなくなり、周囲の人への寛容な対応が難しくなります。そのため、保育士や保育園からの些細な言葉や行動にも敏感になり、クレームを言ってしまうのです。
 

子どもを大切に思う気持ち

 
保護者が子どもを大切に思う気持ちも、保育士に対するクレームの原因です。近年は、合計特殊出生率(15歳から49歳までの女性の年齢別出生率を合計したもの)も低下傾向にあります。1985年には合計特殊出生率が1.76だったのに対し、2022年には1.26にまで低下しました。
 
加えて、出生率が高い年齢が1985年には25〜29歳だった一方で、2022年には30〜34歳になり、保護者の高齢化も進んでいます。その背景もあり、たった一人の大切な我が子を過剰に大切に思う気持ちが募り、クレームへと発展してしまうのです。
 
参考:厚生労働省. 「令和4年(2022) 人口動態統計月報年計(概数)の概況」.
 

保育士に対するクレームへの対処法

保育士に対するクレームへの対処法
保育士に対するクレームを受けたときは、冷静な対応をすることが大切です。保護者の話を遮って保育士が主張ばかりしたり、一人で解決しようと周囲に隠しておいたりすると、大きなクレームになってしまう可能性があるからです。
 
ここからは、保育士に対するクレームへの対処法を紹介します。
 

話を遮らずに最後まで聞く

 
保育士に対するクレームを受けたら、保護者の話を遮らずに最後まで聞きましょう。相手が感情的になっているときこそ、話を受け止め、冷静に対応することが大切です。話を聞きながら、保護者がどのような思いでいるのかや、置かれている背景を可能な限り汲み取ってください。
 
話を聞くときのポイントは、保護者の話を否定したり、反論したりしないことです。否定された保護者が、「話を聞いてもらえなかった」「思いを受け止めてもらえなかった」と思ってしまいます。
 
話をしているうちに保護者も冷静になってくるため、相手が落ち着くまでしっかり話を聞きましょう。
 

保育園の職員に相談する

 
保育士に対するクレームを受けたときは、一人で抱え込まず、保育園の職員に相談することが大切です。たとえ保育園以外の場所で言われたとしても、園長や主任など、立場が上の保育士に伝えるようにしてください。些細な一言でも職員間で共有してくれていると、保護者の安心感につながるからです。
 
共有ができていないと、職員の連携が取れていない、保育士が伝えてくれなかったと、不安を抱かせる原因にもなり得ます。より大きなクレームが生じる可能性もあるため、他の職員に忘れず相談するようにしましょう。
 

事実確認をする

 
保育士に対するクレームの対応をするときは、事実確認を行ってください。保護者から聞いた話をそのまま受け止め、安易に謝罪や回答をしてはいけません。特に子ども同士のケンカやトラブルは、お互いに言いたいことがあるはずです。関係者それぞれから話を聞き、客観的に事実確認をすることが重要です。
 
事実を確認した上で、保育士や保育園として謝罪が必要であれば、保護者にしっかり事実を伝えた上で謝罪をしてください。
 

具体的な解決策を話し合う

 
保育士に対するクレームが生じたら、保護者と具体的な解決策を話し合いましょう。話をうやむやにされると、保護者は余計に不安や不満が募ってしまうからです。保育士や保育園として改善すべきところがあれば、できるだけ早く改善するように取り組むことが大切です。
 
お互いが納得できるまで話し合いを重ね、中途半端に終わらせないよう努めましょう。
 

無理な要望には代替案を提示する

保育士に対するクレームが無理な要望だったときは、代替案を提示してください。話を聞いてすぐに「無理です」「難しいです」と答えてしまうと、「要望を伝えても何もしてくれない」とより不満を抱いてしまうからです。
 
とはいえ、全てを要望どおりに受け入れる必要はありません。小さなことでも、可能な範囲で意に沿えるような代替案を示しましょう。また、代替案を伝える際は、クッション言葉を利用し、柔らかい印象の言葉で伝えることが大切です。
 

解決策や代替案をできるだけすぐに実行する

 
対応可能な要望だったときや、提示した代替案で納得を得られたときは、できるだけ早く実行しましょう。せっかく納得してもらったのに、行動で示すのが遅れると信用が薄れてしまうからです。今後の信頼関係にも悪影響となる恐れがあるため、早めに実行し、実行した結果を保護者にも報告しておきましょう。
 

クレームを未然に防ぐにはどうする?

 
保育士に対するクレームを未然に防ぐためには、保護者との日頃のコミュニケーションが何よりも重要です。普段から良い関係性が築けていれば、クレームになる前に相談で解決できる他、クレームになったとしても冷静な話し合いができるはずです。

もしコミュニケーションが十分取れていないうちにクレームを受けてしまったとしても、焦る必要はありません。クレームをきっかけに、信頼関係が構築できることもあるからです。改めて関係性を築いていくためにも、クレームには誠意ある態度で向き合いましょう。
 

まとめ

 
本記事では、保育士を悩ませるクレームの種類や原因、対処法を説明しました。保育士が受けるクレームのなかには、保護者の自己中心的なクレームもあります。しかし、なかには園の保育方針を見直すヒントになったり、保育士の保育方法を改善するきっかけになったりするクレームもあります。全てのクレームを理不尽と捉えず、一度保護者の話をしっかり受け止め、クレームの内容に応じて冷静に対応していきましょう。
 
これから保育士を目指す方は、保護者対応も保育士の大切な仕事の一つだと自覚しておくことが大切です。日本児童教育専門学校では、学校での学びはもちろん、現場実習や実技科目の授業を通して実践的な学びを深められます。力をつけて活躍できる保育士になりたい方は、日本児童教育専門学校で学びませんか。
 

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