保育士コラム

絵本の専門家になろう:認定絵本士資格取得のすすめ

「子どもと関わる仕事がしたい」「絵本が好きで、もっと学んでみたい」 そんな気持ちを持っている方にぴったりなのが、「認定絵本士」という資格です。 絵本は、子どもたちの心に寄り添い、想像力や感受性を育てる大切な存在。 その絵本を深く理解し、子どもに届ける「絵本の専門家」として、いま注目が集まっています。 この記事では、認定絵本士の資格の内容や取得方法、保育士との関わり、そしてさらにステップアップできる「絵本専門士」についてもわかりやすく紹介します。 絵本を通して子どもに寄り添う仕事に興味がある方にぴったりな内容です。
目次
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認定絵本士資格とは?
「絵本のことをもっと広めたい」
そんな想いから生まれたのが、認定絵本士という資格。
この資格は、国立青少年教育振興機構が認定している資格で、絵本に関する知識や技術、そして感性をバランスよく学びます。
2019年度にスタートした新しい資格ですが、すでに保育や教育の現場で注目されはじめています。
どんなことを学ぶの?
● 絵本の歴史や種類 ● 年齢や発達に合った絵本の選び方 ● 読み聞かせの技術 ● 子どもの心に響く表現力 ● 保育・教育の中での絵本の活用方法 など |
たとえば、絵本の読み聞かせを通じて、子どもたちが自分の気持ちを表現するきっかけを作るなど、絵本を「心のサポートツール」として活かす力を身につけられるのが、認定絵本士の魅力です。
幼児と絵本の関係
ページをめくるリズム、カラフルな絵、やさしい語りかけ
絵本との出会いは、子どもがはじめてことばと触れ合う瞬間でもあります。
たとえば、繰り返し出てくるフレーズに安心したり、登場人物の気持ちに共感したり。まだ言葉がうまく話せない時期でも、子どもたちはしっかり絵本の世界を感じ取っています。
絵本を通して「聞く力」「感じる力」「想像する力」が育まれること。
それは、将来のコミュニケーションや表現力の土台にもつながっていきます。
絵本に親しむ幼少期の体験は、その子の心の中に深く、優しく残っていくものなのです。
保育における絵本の重要性
保育の現場で、絵本はなくてはならない存在です。
絵本の時間は、ただ子どもたちにお話を聞かせるだけでなく、
- 心を落ち着ける
- 想いを共有する
- 関係性を育む
という大切な役割も担っています。
たとえば、朝の自由遊びのあとに1冊読むことで、子どもたちの気持ちがふっと整うことがあります。お昼寝前の絵本は、安心感や眠りへの切り替えをそっと手伝ってくれます。
また、絵本は「伝えるツール」としても力を発揮します。
ケンカをしたあとの読み聞かせや、不安を感じている子への一冊は、言葉にできない気持ちに寄り添うきっかけになることも。
保育士にとって絵本は、言葉以上のものを伝える架け橋のような存在です。
読み手である大人が、絵本の力を正しく理解し、子どもの心とつなぐ技術や感性を持つことがとても大切なのです。
だからこそ保育士には「認定絵本士」がおすすめ
子どもと過ごす時間のなかで、絵本は「学び」でもあり、「安心」でもあり、「つながり」でもあります。
その絵本をもっと深く理解し、子どもたちにぴったりの1冊を届けられる力を持つ。
それが認定絵本士の魅力です。
たとえば、発達段階に合わせた絵本の選び方や、感情に寄り添う読み方を知っている保育士は、それだけで現場で信頼を得やすくなります。
ちょっとした絵本の時間が、子どもとの信頼関係を築く大切なワンシーンになることもあります。
また、認定絵本士の資格は、履歴書や面接でもアピールポイントに。
「絵本の力を活かせる保育がしたい」そんな想いを、具体的なスキルとして伝えられるのも強みです。
保育士は、日々子どもたちと心で向き合う仕事だからこそ、絵本を深く活用することで保育の質がさらに高まります。
認定絵本士資格の取得方法
「認定絵本士になりたいけれど、どうすればよいの?」という方へ、資格取得のステップをご紹介します。
①養成講座の受講
認定絵本士の資格を取得するためには、認定を受けた大学・短大・専門学校などで開講されている「認定絵本士養成講座」を受講し、所定の単位を修得する必要があります。
具体的には、以下の内容が含まれます。
- 講義内容
絵本の歴史や種類、年齢や発達に応じた絵本の選び方、読み聞かせの技術、子どもの心に響く表現力、保育・教育の中での絵本の活用方法など。
- 実践演習
絵本の読み聞かせ演習や、絵本作家や司書による講義、子どもと絵本に関する実践的ワークショップなど。
②受講資格
養成講座は、認定を受けた高等教育機関で開講されており、一般向けの通信講座や独学では取得できません。
基本的には、対象校の学生が履修できる仕組みとなっています。
③資格取得後の活用
資格取得後は、地域の子育て支援イベントや図書館、保育施設などで読み聞かせ活動に参加するなど、実践的に活かせるフィールドが豊富。
たとえば、認定絵本士の資格を持つ保育士が、園内で「絵本タイム」を設け、子どもたちの読書習慣づくりに貢献している事例もあります。
さらに学ぶなら「絵本専門士」という資格も
認定絵本士として経験を積んだ先には、「絵本専門士」という上位資格の道もあります。
この資格は、より専門的な知識と実践力を持つ絵本のプロフェッショナルとして、図書館や教育現場などで活躍できる資格です。
絵本専門士のポイント
- 絵本活動の実績(読み聞かせ・ワークショップなど)が必要
- 資格講座の選考に合格後、所定の研修を修了することで認定
- 保育士、司書、教員免許などが応募条件になることが多い
たとえば、実際に絵本専門士として活躍している方の中には、地域の図書館で「親子で楽しむ絵本の時間」を定期的に開き、保護者と子どもの架け橋になっている人もいます。
より深く絵本と向き合いたい方にとって、ステップアップの選択肢として注目されています。
まとめ
絵本は、子どもたちに寄り添い、言葉にならない気持ちを受けとめる「心の栄養」のような存在です。
そして、そんな絵本の力を専門的に学び、現場で生かすスキルを身につけるのが、認定絵本士という資格です。
保育士を目指すあなたにとっても、きっと大きな強みになります。
さらに経験を重ねて絵本専門士として活躍する未来も、あなた次第で広がっていくでしょう。
「子どもと絵本を通じて関わりたい」
「心に残る保育をしたい」
そんな気持ちを持つあなたに、認定絵本士の道をおすすめします。
日本児童教育専門学校では、保育士資格を目指せるコースに加えて、認定絵本士の養成講座にも対応。
子どもと関わる力、絵本の魅力を伝える力、どちらも大切に育てられるカリキュラムが整っています。
まずはオープンキャンパスで、授業の雰囲気や先生との距離感を体験してみませんか?
絵本の力を信じるあなたを、お待ちしています。

日本児童教育専門学校 講師
保育のお仕事コラム 他
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