保育士コラム

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保育士の離職率が高い理由と長く働ける職場の選び方

保育士の離職率が高い理由と長く働ける職場の選び方

「保育士って離職率が高い」と聞いて、不安を感じている方は多いのではないでしょうか。実際に、周りの先輩が次々と辞めていくのを目の当たりにしたり、自分自身が「もう限界かも…」と感じ始めている方もいるかもしれません。この記事では、保育士の離職率の実態をデータとともに整理しながら、離職につながる主な理由と、長く働き続けるためのヒントをお伝えします。

目次

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保育士の離職率は高い?最新データでわかる実態

保育士の離職率は高い?最新データでわかる実態

「保育士は辞める人が多い」というイメージは、数字でも裏付けられています。ここでは公的機関のデータをもとに、離職率の現状をわかりやすく整理しました。公立・私立の違いや、入職後の早期離職についても確認しましょう。

保育士全体の離職率は約9〜10%

厚生労働省が毎年実施している「賃金構造基本統計調査」や「保育士の現状と主な取り組み」によると、保育士の年間離職率はおおむね9〜10%前後で推移しています。

一見すると「そこまで高くないのでは?」と思うかもしれません。しかし、社会全体の平均的な離職率と比べると、保育士の離職率は決して低くない水準です。さらに、慢性的な人手不足が続く保育現場では、ひとりが抜けるだけで残った職員への負担が一気に増す構造になっているため、数字以上に現場への影響は大きいのです。

公立と私立で離職率に差がある理由

保育士の離職率を語るうえで見逃せないのが、公立と私立の差です。一般的に、公立保育所の保育士(公務員)は私立に比べて離職率が低い傾向にあります。

その背景には、給与や雇用の安定性の違いがあります。公務員は給与水準が法令で定められており、年功序列で昇給が見込めるため、長期就業につながりやすいのです。一方、私立保育園は運営法人によって待遇が大きく異なり、給与が低かったり、昇給の仕組みが不明確な職場では、離職につながりやすくなります。職場を選ぶ際には「公立か私立か」という視点も持っておくと参考になります。

3年以内に辞める保育士はどのくらいいるのか

「早期離職」も保育業界で深刻な課題のひとつです。公益財団法人全国保育士養成協議会の調査では、保育士の資格を持ちながら保育職に就かない「潜在保育士」の存在が長年問題になっており、その背景に入職後3年以内の離職が多いことが指摘されています。

特に1〜2年目は、理想と現実のギャップに直面しやすい時期です。子どもと向き合う仕事の楽しさを実感する一方、保護者対応や書類仕事の多さ、職場の人間関係など、想定外の壁にぶつかるケースが少なくありません。「思っていた仕事と違う」と感じて、早期に職場を去ってしまう流れが続いています。

保育士が辞めてしまう主な3つの理由

保育士が辞めてしまう主な3つの理由

離職率の高さには、保育現場特有のいくつかの構造的な問題が絡んでいます。給与・仕事量・人間関係という3つの視点から、それぞれの実態を見ていきましょう。

給料が低く生活が苦しい

保育士が辞める理由として、最もよく挙げられるのが給与の低さです。厚生労働省のデータによると、保育士の平均月収は全職種の平均を下回ることが多く、仕事の責任や業務量の大きさと見合っていないと感じている方が多いのが現状です。

子どもの命を預かるという非常に重い責任を担いながら、収入が十分に得られないことへの不満は根強くあります。特に一人暮らしや、将来的な結婚・育児を考えたとき、「この収入では先が見えない」と感じて退職を決断するケースは多いです。国も処遇改善加算などの施策を進めていますが、職場によって対応にばらつきがあるのが実情です。

仕事量が多く残業が当たり前になっている

保育士の仕事は、子どもと向き合う時間だけではありません。連絡帳の記入、行事の準備、保育計画の作成、保護者対応など、保育以外の業務がとにかく多いのが実態です。

しかも、これらの事務作業の多くは子どもが登園している時間帯にはこなせないため、どうしても残業や持ち帰り仕事が発生しやすくなります。「子どもが好きで選んだ仕事なのに、事務作業に追われて疲弊してしまう」という声は、現場の保育士から繰り返し聞かれます。ICT化や業務分担の見直しで改善が進む園もありますが、まだ多くの職場では過重な負担が続いています。

職場の人間関係がつらい

保育現場は女性が多く働く職場であり、人間関係の摩擦が離職の引き金になるケースも少なくありません。先輩保育士からの指導が厳しかったり、チームとしてのコミュニケーションがうまくいかなかったりすることで、毎日の出勤が苦痛になってしまう方もいます。

小規模な園では、合わない相手と毎日同じ空間で過ごすことになりやすく、逃げ場がないように感じることもあるでしょう。また、園長や主任との関係性に悩む声も多く聞かれます。給与や仕事量は外から比較的判断しやすいですが、人間関係は実際に働いてみないとわかりにくいため、いざ問題が起きたときに「もう辞めるしかない」と追い詰められてしまうのです。

長く働き続けるための職場の選び方

長く働き続けるための職場の選び方

離職の原因がわかれば、職場選びの視点も変わってきます。就職・転職活動中の方は、入職前にできるだけ多くの情報を集めておくことが大切です。見学・面接の場をうまく活用しながら、自分に合った職場を見極めましょう。

見学・面接で職場の雰囲気を確かめる

職場選びで後悔しないために、まず大切にしたいのが実際に足を運ぶことです。見学に行ったとき、保育士同士がどんなふうに声をかけ合っているか、子どもへの接し方はどうかを観察してみましょう。職員の表情や言葉のトーンは、職場の雰囲気をそのまま映し出しています。

面接でも、待遇や休日の取りやすさについて遠慮せず確認するのがおすすめです。「有給は取りやすいですか?」「残業はどのくらいありますか?」といった質問に、正直に答えてくれる園かどうかも大切な判断材料になります。

給与・福利厚生・昇給の仕組みをチェックする

「なんとなく雰囲気がよかったから」だけで決めてしまうと、入職後に待遇面で後悔することがあります。あらかじめ確認しておきたいポイントをまとめました。

  • 基本給の金額と、各種手当の内訳
  • 賞与(ボーナス)の支給実績と金額の目安
  • 昇給の基準と、キャリアアップの仕組み
  • 社会保険・退職金制度の有無
  • 処遇改善加算をしっかり職員に還元しているか

これらは求人票だけでは読み取れないことも多いので、面接時に直接確認するのが確実です。複数の園を比較しながら、自分の希望する条件と照らし合わせてみましょう。

離職率が低い職場に共通するポイント

長く働き続けられる職場には、いくつかの共通点があります。

チェックポイント 具体的な確認内容
職員の定着率 同じスタッフが長く働いているか
研修・育成制度 新人へのサポート体制が整っているか
休暇の取りやすさ 有給消化率や育休取得実績
業務の効率化 ICTツールや保育補助スタッフの活用
コミュニケーション 職員同士や上司との風通しの良さ

求人票に「アットホームな職場」と書かれていても、実態は見学や口コミで確認することが大切です。保育士専門の求人サービスや、第三者評価を取得している園を選ぶのもひとつの方法です。

今の職場がつらいときに試してほしい対処法

今の職場がつらいときに試してほしい対処法

「毎日しんどい」「もう辞めたい」と感じているなら、まず自分の状況を整理することから始めてみましょう。感情が整理されると、次にとるべき行動も見えやすくなります。

まず自分が辞めたい理由を整理してみる

「なんとなくしんどい」という状態のままでいると、辞めた後も同じ悩みを繰り返しやすくなります。まずは、なぜつらいのかを書き出してみることをおすすめします。

  • 給与への不満?
  • 仕事量や残業の多さ?
  • 特定の人間関係?
  • 仕事そのものへの違和感?

こうして原因が明確になると、「転職すれば解決するのか」「今の職場で改善できることはないか」という判断がしやすくなります。感情的になっているときほど、一度立ち止まって整理する時間は大切です。

信頼できる人や機関に相談する

ひとりで抱え込まず、誰かに話すことは思っている以上に助けになります。職場の先輩や友人でもいいですし、話しにくい場合は専門の相談窓口を活用するのもよい方法です。

厚生労働省が運営する「保育士・幼稚園教諭等のキャリアアップに関する相談窓口」や、各都道府県の保育士支援センターでは、職場の悩みや転職相談に応じています。「こんなことで相談していいの?」と遠慮せず、気軽に問い合わせてみましょう。専門家のアドバイスがあるだけで、気持ちがずいぶん楽になることがあります。

転職も選択肢のひとつとして考える

「今の職場を辞めること=失敗」ではありません。自分の健康やキャリアを守るために環境を変えることは、立派な選択です。

保育士資格を活かした働き方は、保育園だけにとどまりません。

  • 認定こども園や小規模保育施設への転職
  • 児童館・学童保育・療育施設などでの勤務
  • 幼稚園教諭免許を取得して幼稚園へ転職
  • ベビーシッターや保育関連の企業・行政職

特に、幼稚園教諭免許を持っていると、保育と教育の両方に関われる認定こども園でも働けるようになります。保育士として働きながら幼稚園教諭の資格を取得する方法もあるので、専門学校や大学での学び直しも視野に入れてみましょう。JJEカレッジのように社会人でも学べるコースを持つ専門学校もあるので、参考にしてみてください。

まとめ

まとめ

保育士の離職率は年間9〜10%前後と、決して低くない水準が続いています。その背景には、給与の低さ・仕事量の多さ・人間関係のしんどさという、根強い課題があります。

ただ、すべての職場が同じわけではありません。職場選びの段階で、待遇や職場の雰囲気をしっかり確認することが、長く働き続けるための最初の一歩です。

すでに現場でつらさを感じている方は、まず自分の状況を整理して、相談できる場所や人を探してみましょう。「この職場じゃなければ続けられる」と思えるなら、転職という選択肢も積極的に検討していいのです。あなたが安心して保育の仕事に向き合える環境を、一緒に探していきましょう。

保育士 離職率についてよくある質問

保育士 離職率についてよくある質問

保育士の離職率は具体的に何%ですか?

厚生労働省のデータによると、保育士の年間離職率はおおむね9〜10%前後で推移しています。全職種の平均と比較して高い水準にあり、人手不足の原因のひとつとなっています。

公立保育所と私立保育園では、どちらが離職率が低いですか?

一般的に公立保育所(公務員)のほうが、給与や雇用の安定性が高いため離職率が低い傾向にあります。私立は法人によって待遇が大きく異なるため、職場ごとに差があります。

保育士が3年以内に辞める割合はどのくらいですか?

明確な全国統計は限られていますが、保育士の早期離職は業界全体の課題として認識されており、特に入職1〜2年目に理想と現実のギャップから離職するケースが多いとされています。

保育士が辞めたいと感じたときに相談できる場所はありますか?

各都道府県に設置されている「保育士・保育所支援センター」や、厚生労働省が提供するキャリア相談窓口を利用できます。職場の悩みや転職相談に対応しているので、ひとりで抱え込まず相談してみましょう。

保育士の資格を活かして転職する場合、どんな職場がありますか?

認定こども園・小規模保育施設・学童保育・児童館・療育施設など、多くの選択肢があります。幼稚園教諭免許を取得すれば幼稚園や認定こども園でも働けるため、学び直しも検討してみましょう。

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この記事の監修者
保育の豆知識 編集チーム
保育の豆知識 編集チーム

日本児童教育専門学校 講師
保育の豆知識 他

保育の豆知識 編集チームでは、保育士の方、保育士を目指している学生、社会人の方に、保育士のなり方や働き方、保育に関する情報を発信していきます。

保育士・幼稚園教諭免許の資格取得なら東京都新宿区高田馬場にある保育士専門学校の「日本児童教育専門学校」へお問い合わせください
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