保育の学校コラム
2019年9月29日 17:52
保育実習は、保育士資格を取得するために必須のカリキュラムです。
保育所、またはそのほかの児童福祉施設に趣いて実際の現場で保育士の仕事を体験、観察しなければなりません。
保育実習はどんなものなのか、また保育実習ではどんな点に気をつけるべきなのかについてご紹介いたします。
保育実習は、主に4つの種類があります。
それぞれに学べるポイントが違うので、事前にしっかり理解してから挑む必要があります。
部分実習、または部分保育とも呼ばれます。
この部分実習では、1日の中で時間を区切って保育を体験できます。
指導案を自分で作成して、そのとおりに進められるのか、また実際に保育を行う際に注意すべきことなどを学んでいけます。
短時間の保育なので、指導案では絵本の読み聞かせ、歌、手遊びなど、遊ぶ内容がメインとなります。
保育士になる上で、子どもと遊ぶためのレパートリーは多ければ多いほど役立ちます。
この部分実習では、遊びのレパートリーを増やし、実際に子どもがどのようなリアクションをするのか観察できます。
責任実習では1日の保育をすべて任されます。
指導案は部分実習よりもさらに細かいものになり、子どもの健康状態、食事管理、着替え、排泄の管理、お昼寝など、生活全般の知識が必要です。
遊ぶだけでなくさらに細かいことに気をつけなければならないので、部分実習よりも大変な実習です。
観察実習は、子どもや保育者がどんな行動をするのか、どんな対応が適切なのかを観察して記録する実習です。子ども個人の行動、子ども同士の関係、さらに保育者の対応などを観察していきます。
さらにその観察した内容を記録することで、次回からの自分の実習に役立てられます。
実際に保育者のもとで補助を行うのが、参加実習です。
自分で考えて行動するのではなく、保育者の指示に従って行動します。補助の立場ではありますが、子どもと実際に触れ合う機会も多く、子どもたちにとっては同じ「先生」です。
しかし子どもの行動にも自分の判断で対応せず、かならず保育者にどのような対応が最適なのかを聞かなければなりません。
保育実習ではさまざまなことを学べますが、事前に押さえておきたいポイントがあります。
実習先がそのまま就職先になるケースも少なくありませんので、失礼のないよう、また何も学ばずに帰ってきてしまったということがないように注意していきましょう。
実習と言っても実際の職場にお邪魔して体験をさせてもらいます。
遅刻や無断欠勤をしない、正しい言葉遣いをするなどの最低限のマナーはかならず守るようにしましょう。
とくに言葉遣いは、実習先の先生に失礼になるだけでなく子どもが真似をすることもあります。
挨拶、お礼、謝罪など、きちんと丁寧な言葉遣いを心がける必要があります。
動きやすい服装、エプロン、名札など、実習先の保育所の指示に従いましょう。
髪の毛、爪、アクセサリーなども厳しく指定されている場合もあります。
実習日誌、指導案のほか、持ち物も忘れ物がないように事前に揃えておくましょう。
また実習生の身であっても、子どもたちから見れば実習生も「先生」の1人です。
配慮のない言動で子どもを傷つけないように注意深く接するようにしましょう。
子どもの名前や行動、交流関係をできるだけ覚えて、楽しく安全な時間を過ごせるようにしてあげることが大切です。
また、保育実習での体験は秘密保持を厳守しなければなりません。
子どもの様子などを写真に撮影したり、SNSに書き込むなどの行為は絶対にしないようにしましょう。
保育実習には、部分実習、責任実習、観察実習、さらに参加実習という種類があります。
それぞれで何を学ぶことになるのか、どんな準備が必要なのかをしっかり把握して当日に備えるようにしましょう。
保育実習は遊びやアルバイトではありません。
正しい言動を心がけ、実習先にも子どもや保護者にも迷惑がかからないよう、1人の保育者としての責任を持って挑むことが大切です。
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