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保育士として復職するには? メリットや復職するためのポイントについて解説

公開日:2023年12月13日 更新日:2024年1月31日

保育士として復職するには? メリットや復職するためのポイントについて解説


結婚や出産、子育てなどを機に保育士を辞めた方の中には、生活が少し落ち着き保育士として復職を考えている方もいらっしゃるでしょう。しかしいざ復職を考えると、保育士としてのキャリアを再スタートさせることが可能なのか、ブランクがあっても復職できるのかなど、さまざまな不安を抱いてしまうものです。

本記事では、保育士として復職できるのかや復職するメリット、事前に行うべきポイントについて解説します。これから保育士への復職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

目次

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保育士への復職をとどまってしまう理由

 
保育士に限らず仕事に復職するときには、誰もが不安があるものです。保育士の資格を持ちながら、保育士として働いていない「潜在保育士」の場合は、保育士への復帰に対してより不安を抱くでしょう。
 
ここからは、保育士への復職をとどまってしまう代表的な理由をご紹介します。
 

ブランクがあるから

 
保育士への復職を考えるタイミングは人それぞれですが、復職までの期間が長いほど、ブランクがあることに対して不安を覚える方が多くいます。不安要素として挙げられているのは、保育士として働いていた頃に身に付けた知識や技術は現在でも役立つのか、体力的にも周囲に迷惑をかけずに働けるか、といった点です。
 
保育士は、子どもたちと園庭を走り回ったり抱っこしたりと、体力も欠かせません。そのため特に40~50代以降で復職を考える人の中には、自身の健康面や体力面で復職に不安を持っている方が多くいます。(※)
 
※参考:厚生労働省. 「潜在保育士ガイドブック」.
 

仕事と家庭が両立できるか心配だから

 
保育士への復職をとどまる理由には、仕事と家庭を両立することへの不安も挙げられます。保育士の仕事内容は、子どもとの関わりだけではありません。園の行事やイベントのための小物作り、保護者へのおたより作成など、業務は多岐にわたります。ときには残業をしたり、宅に持ち帰って業務に取り組んだりすることもあります。
 
2011年に行われた潜在保育士の実態把握調査では、潜在保育士の約7割が配偶者も子どももいるという結果でした。(※)保育士としての業務と家事・子育てを両立できるかを心配する方は多くいることが分かります。
 
※参考:厚生労働省. 「潜在保育士ガイドブック」.
 

保育士の復職は難しい?

保育士の復職は難しい?
一般企業では、ブランクがあると再就職のときに不利になってしまう場合もありますが、保育士はブランクがあってもキャリアを再スタートさせやすいという特長があります。ここからは、保育士が復職しやすい理由について詳しく説明します。
 

保育士の需要は高まっている

 
保育士が復職しやすい理由は、保育士の需要が高まっているからです。厚生労働省の発表によると、2021年時点で全職業計の有効求人倍率が1.03倍なのに対し、保育士の有効求人倍率は2.50倍です。他職業に比べると、高水準で人員不足の状態が続いています。(※1)
 
その理由には共働き世帯の増加によって保育の需要が高まっていることと、待機児童解消に向けて保育施設が増加していることが挙げられます。待機児童とは保育施設への入所を希望しているのに満員のため入所できておらず、入所できるのを待っている児童のことです。2013年には44,118人の待機児童がいたため、これを深刻な問題と捉えた政府が、解消を目指してさまざまな事業を進めてきました。(※2)
 
2021年からは、4年間で約14万人の保育の受け皿を用意するために、新子育て安心プランが実施されています。2022年4月の時点では2,944人まで待機児童が減りましたが、就学前人口の減少やコロナウイルス感染症などが要因といわれています。(※3)そのため、感染症の流行が終息してきている今、再び保育の需要が増加する可能性は高いです。
 
また今後は女性の就業率の向上やフルタイムの共働き世帯のさらなる増加も見込まれるため、保育の需要は高い状態が続くと見られています。
 
※1参考:厚生労働省. 「図表1-2-59 保育士の有効求人倍率の推移(全国)」.
※2参考:厚生労働省. 「保育所入所待機児童数(平成25年10月)」.
※3参考:厚生労働省. 「令和4年4月の待機児童数調査のポイント」.
 

保育士に復職するメリット

 
待機児童解消に向けた政府の取り組みの中には、処遇の改善や復職時の補助制度など保育士に対する支援も含まれています。そのため保育士を取り巻く環境は、次第に変化しつつあります。不安要素だけでなく、メリットも考慮して復職を検討しましょう。
 
ここからは、保育士に復職する主なメリットをご紹介します。
 

即戦力として歓迎される

 
出産・子育てを経験した方が保育士として復職する場合、即戦力として歓迎されることがメリットです。子育てを経験した保育士は、保護者や子どもの気持ちにより親身に寄り添い、柔軟なケアやフォローができるはずです。そのため、ブランクがあっても即戦力になってもらえると期待されやすいでしょう。
 
特に「保育士を急いで補充したい」と考えている保育所では、若手よりも経験者を優遇する場合もあります。保育士として働いていた経験はもちろん、自身の子育て経験も活かして働けるでしょう。
 

好待遇で復職が叶うこともある

 
保育士に復職するメリットには、高待遇で復職が叶う可能性があることも挙げられます。保育の受け皿を整備するために政府が取り組んでいる「新子育て安心プラン」では、施設整備のための交付金の他、保育人材を確保するための施策やICT化の推進などについても定められています。(※)多様な支援体制が構築されている中で賃金や業務環境の改善が進んでいるため、以前在職していたときとは職場の状況が変わっているかもしれません。
 
政府の支援のもと手当が充実している場合も多く、以前と比べると待遇が良くなっていることもあります。
 
※参考:こども家庭庁. 「令和6年度保育関係予算概算要求の概要」.
 

復職時に補助制度を利用できる

 
補助制度を利用できることも、保育士に復職するメリットの一つです。補助制度は、保育士の復職支援として各自治体が行っています。ただし支援内容は自治体によって異なるため、お住まいの地域でどのような支援が受けられるかは、各自治体に問い合わせてください。
 
ここからは保育士の復職支援の一例として、東京都で行われている保育士の復職の補助制度について説明します。(※2023年11月8日の情報です。)
 
※参考:東京都保健福祉局. 「おかえり保育士」.
 

保育士就職準備金貸付

 
東京都における復職の補助制度の一つに、保育士就職準備金貸付があります。これは、都内の保育施設に復職が決定した方を対象に、就労に伴う引っ越し費用の他、通勤用の自転車や仕事で必要な被服の購入費用などを、40万円を上限として借りられる制度です。
 
なお、2年間保育士として就労すれば返還も免除となるため、長く勤める意志のある方は返還負担を気にせずに済みます。
 

保育所復帰支援資金

 
保育所復帰支援資金とは、最長1年間、我が子の保育料の半額(月額27,000円以内)を無利子で借りられる制度です。就職準備金と同様に、保育士として2年間勤めれば返済は不要です。
 

子どもの預かり支援資金

 
子どもの預かり支援資金とは、最長2年間、ファミリーサポートやベビーシッターなどの利用料金の半額(年間123,000円以内)を無利子で借りられる制度です。制度を利用することで、小学校入学前の子どもがいても、早朝や夜間勤務などに対応しやすくなります。他の支援制度と同様に、保育士として2年間勤めれば返済は不要です。
 

復職時に行っておくべきポイント

復職時に行っておくべきポイント
 
保育士に復職しようと思っていても、「何から行ってよいのか分からない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。自分に合う職場を見つけるためには、見つけた求人にいきなり応募するのではなく、まず事前準備を行うことが大切です。
 
ここからは、保育士として復職するときに行っておくべきポイントをご紹介します。
 

自分に合った働き方を考える

 
保育士に復職するときは、自分に合った働き方を考えておきましょう。保育士の需要の高まりとともに、最近は働き方が多様化してきています。フルタイムの正社員として入職する以外にも、都合に合わせて働きやすいパート・アルバイトや、派遣社員といった選択肢もあります。
 
パート・アルバイトや派遣社員であれば、フリーや保育補助としての業務がメインになる場合が多いです。復帰後にいきなりクラス担任を持つことがないため、ブランクが心配な方も心に余裕を持って復職できるはずです。ゆくゆくは正社員としての勤務を考えている場合は、正社員登用制度を設けている職場を選ぶとよいでしょう。
 
家庭との両立を考えている方は、両立するために必要な条件を洗い出すことが重要です。勤務可能な時間帯や日数、通勤時間の他、希望する業務内容や保育環境などをあらかじめ考えておくことで、無理なく働ける職場を探しやすくなります。
 

保育人材コーディネーターに相談する

 
復職にあたって不安なことがある場合は、保育人材コーディネーターに相談するのも手段の一つです。自治体によっては、保育資格を所持している、かつ現場経験のあるコーディネーターによる支援を受けられるところもあります。相談はもちろん、希望条件に近い保育所の紹介を受けたり、就職活動時のポイントをアドバイスしてもらえたりもします。
 
知識や現場の情報をアップデートしておきたい方は、就職支援の研修や相談会、セミナーなどの受講もおすすめです。新しい知識を身に付けておくことで、復職への不安軽減にもつながるでしょう。
 
保育人材コーディネーターへの相談や就職支援セミナーなどを活用したい方は、お住まいの自治体で情報の詳細を確認してください。
 

まとめ

 
本記事では、保育士の復職が可能かどうかや、復職するメリット、復職前に行っておくべきポイントについて解説しました。保育需要の高まりもあり、保育士は有効求人倍率が2.50倍と高い水準にあります。自身の出産・子育て経験を活かすことも可能で、ブランクがあっても即戦力として復職しやすい状況です。
 
また、待機児童解消のために2021年からスタートした「新子育て安心プラン」により、保育士の労働環境や処遇なども見直しが進んでいます。そのため以前勤務していた頃よりも、高待遇で働ける可能性もあるでしょう。
 
今後も共働き家庭の増加や女性の社会進出により、保育士の需要は高まるといわれています。保育士に復職を検討している方だけでなく今から保育士資格を取得する方も、保育士の仕事をすれば長く活躍できるはずです。
 
日本児童教育専門学校では、保育士を目指す人を手厚くサポートしています。3学科の中からライフスタイルに合わせた通学方法を選べる他、保育士と幼稚園教諭、認定絵本士の資格が取得できたり、個性に合わせたキャリア支援を受けられたりと、充実した支援が魅力です。活躍し続けられる保育士を目指したい方は、ぜひ日本児童教育専門学校にお越しください。
 

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