保育士コラム
保育士コラム
公開日:2021年4月20日 更新日:2023年8月29日
保育士の仕事には、連絡帳を書くことや、給食の補助、お昼寝時間の見守りのほか、童謡・あそびうたを子どもたちと一緒に歌う等様々な仕事があります。しかし、保育士を目指す方の中には、「歌はあまり得意ではない」「自分は音痴だ」という方もいるかもしれません。
では、歌が下手だと保育士になれないのでしょうか。ただそれだけで夢を諦めるのは、非常に勿体ないですよね。そこで今回は、保育士に歌の技術は必要なのか、歌を上達させるためにはどうしたらいいのかなどを詳しくご紹介します。
目次
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歌があまり得意ではない保育士志望者の方が一番に気になるのは、「歌が下手でも保育士になれるのか」ということかと思います。結論からお伝えすると、歌が苦手でも保育士になることができます。
保育士は音楽教師ではないため、正しい音程でお手本を見せる必要はないのです。また、保育士試験では歌の上手い下手ではなく、子どもたちに歌の楽しさを伝えられているか、という点が重視されますので、歌が苦手だからといって保育士を諦める必要はまったくありません。
ただ、「下手でもいいかもしれないけど、子どもたちの前で上手に楽しく歌いたい」といった思いを抱くのは当然のことです。ここからは、音痴の種類や、歌を上達させるための方法などをご説明していきます。
音程が分からない・リズムが取れないなど、自分が音痴だと感じる原因はさまざまですが、音痴の種類は大きく分けて2種類に分類することができます。
運動性音痴とは、頭では正しいリズムや音程がわかっているのに、実際に歌ったり楽器を弾いたりすると、正しく再現できずにズレてしまうタイプです。そのため、歌っている時に音程やリズムがズレていることを自覚できるのも、運動性音痴の方の特徴です。
うまく歌えない事を自覚しているため、自信をなくしてしまう方も多くいますが、音程やリズムのズレに気づける運動性音痴の方は、発声練習やリズム練習を繰りかえすことで、歌が上達する可能性があります。
自分が上手く歌えていないことに気づける運動性音痴に対して、歌っている時や楽器を弾いている時に、音程やリズムがズレてしまっていることに気づかない場合は、感受性音痴に分類されます。
自分が音痴だと自覚がないため、他人から指摘されて気づく方が多いようです。感受性音痴の場合は、歌をよく聞きこんで一つひとつの音を覚えることが歌をうまく歌うために必要です。
それでは、具体的にどういったトレーニングを行えば歌を上達させることができるのでしょうか。
この項目では、自宅で簡単にできるトレーニング方法を中心にご紹介していきます。
特に感受性音痴の方に有効ですが、同じ歌を何度も聞き込みましょう。せっかく聞き込むのであれば、ポピュラー音楽ではなく、保育園で子どもたちと歌う曲を聞き込んだほうが、いざ子どもたちに披露する時に上達を感じられます。
曲をよく覚えられたら、今度は音楽を流しながら歌ってみましょう。
音程やリズムが原曲とズレてしまう部分は、何度も繰り返し練習することで、音やリズムが体に染み付き、歌の上達に繋がるでしょう。
音程とリズムを同時に意識することが難しい場合は、ハミング(鼻歌)で練習してみるのもひとつの手です。
歌詞を気にしなくていいハミングではリズムだけに集中することがでるため、リズムを取る練習に最適です。また、音程にも意識を向けやすいため、音程のズレにも気づきやすくなります。
少しでも歌の上達を早めたい方は、ボイストレーニングに通ってみるのも良いかもしれません。ボイストレーニングはトレーナーと一対一でレッスンできるコースもあるため、音程やリズムを合わせるコツを、丁寧に教わることが可能です。
また、最近では自宅で気軽にボイストレーニングができる無料アプリも存在しています。リズムを刻んでくれるリズム矯正アプリや、音程を確認するためのカラオケ採点型アプリなどさまざまです。
これらのアプリを使えば、ボイストレーニングに通うよりもコストをかけずに音痴を徐々に矯正していくことができるでしょう。
ここまで、歌を少しでも上達させる方法をご紹介してきましたが、歌がうまくなければ子どもたちの心を掴むことができない、なんてことはありません。
工夫次第で、子どもたちが楽しく歌の時間を過ごせる方法が数多くあります。
歌は苦手でもピアノなどの楽器は得意、という方もいるでしょう。保育園での歌の時間でも伴奏があると子どもたちもリズムに乗りやすく、楽しんでくれるはずです。
簡単な伴奏で問題ないため、ピアノやオルガンで伴奏をつけながら歌ってみましょう。
伴奏がなくとも、歌に振りをつけるだけで、子どもたちは先生と一緒に楽しい時間を過ごすことができます。振りと言っても、手をパーに開き、リズムに合わせて左右に揺らすような簡単なもので構いません。
むしろ簡単な振りのほうが、子どもたちも覚えやすく、楽しく歌に入り込むことができます。
そして何よりも重要なのが、楽しく歌うこと。
歌に自信がないからといって、先生が真顔でボソボソと歌っていては、子どもたちは歌うことや歌の時間を楽しいと感じることができません。
たとえ音程やリズムがズレてしまっても、笑顔で楽しく歌うことで、子どもたちも一緒になって歌を楽しんでくれます。
一般的に、保育園にとって歌の時間は大事なものとされていますが、その重要度は千差万別です。
歌によって子どもたちはさまざまなものを感じ・吸収するとして、歌の時間に重きを置いている保育園もあれば、それよりも知育などの学習に力を入れている保育園も存在します。歌にあまりにも自信がなく、歌の時間には毎回不安になってしまう…という場合は、後者のような保育園を目指してみても良いでしょう。
ただし、歌の時間が一切ないといった保育園はほぼ存在しないため、不安な時は「どんなに歌が下手でも楽しむ!子どもたちに楽しんでもらう!」ということを意識して楽しい時間を過ごしてください。
「先生の歌が上手」であることよりも、保育現場では「楽しい歌の時間」が求められているのは間違いありません。
子どもたちは、歌の時間からたくさんのことを学んでいきます。言葉、動物、季節、生活について知り、歌とともに子どもたちは成長していくのです。
何よりも、歌う楽しさを学びます。子どもたちは、先生の歌が上手いことよりも、楽しい歌の時間を期待しているはずです。歌があまり上手でなく、自信がなくても、ほとんどの子どもたちは気にしませんし、冒頭でもお伝えした通り、保育士試験では「子どもたちに歌の楽しさを伝えられているか」が見られます。
明るい声と笑顔で歌うだけでもずいぶん違うでしょう。上手く歌うことばかりを意識しすぎて硬くなってしまっては、子どもたちに歌の楽しさは伝わりません。
自分だったら、どんな風に歌っている保育士に魅力を感じ、一緒に楽しく歌うことができるでしょうか。自分なりに工夫をこらし、子どもたちとの歌の時間を楽しいものにしてください。
日本児童教育専門学校Japan Juvenile Education College
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