保育士コラム
保育士コラム
公開日:2023年10月31日 更新日:2024年1月31日
「転職を考えているが、異業種の経験がないので不安」「このまま保育士を続けた方が良いのかわからない」と、今後のキャリアにお悩みではありませんか。給料や仕事量などの面からキャリアチェンジを検討する保育士のなかには、保育士を続けるか、異業種にチャレンジするか悩む方がたくさんいます。
本記事では、保育士がキャリアチェンジするメリット・デメリットや注意点について解説します。今後のキャリアでお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
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厚生労働省が発表している令和4年度の資料によると、保育士の退職理由の上位は下記のとおりです。
・職場の人間関係(33.5%)
・給料が安い(29.2%)
・仕事量が多い(27.7%)
・労働時間が長い(24.9%)
・妊娠・出産(22.3%)
ライフイベントによる退職も含まれていますが、職場環境や給料面を理由に退職する人が多くなっています。国や自治体が処遇改善したり、各保育園が仕事量を減らそうと業務改善したりしているものの、すぐに全ての問題が改善されるわけではありません。
改善が難しい理由で保育士として働き続けることに限界を感じている場合は、キャリアチェンジを検討するのも選択肢の一つです。
参考:厚生労働省「図表1-2-62 保育士として就業した者が退職した理由(複数回答)」
保育士から異業種への転職は、可能です。保育士は、子どもや保護者、職員など、人と関わる機会が多い仕事のため、高いコミュニケーション能力を持つ方が多くいます。コミュニケーション能力は、多くの仕事で欠かせないスキルです。そのため、保育士としての経験が活きる仕事も多々あります。
ここからは、保育士が異業種へ転職するメリット・デメリットと、おすすめの仕事についてご紹介します。
保育士が異業種へ転職するメリットは、下記の3つです。
・給料が上がる
・視野を広げられる
・生活リズムを整えやすくなる
保育士の令和4年度の平均給料は、383万円です。一方で、民間企業の平均給与は443万円のため、保育士と60万円ほど給料の差があります。今後、民間企業で働き続けるとすると、保育士の給料を超えられる可能性は高くなっています。
また、転職する職種によっては、シフト制ではありません。早番や遅番、行事による休日勤務などがなくなることで、生活リズムが整い、働きやすいなと感じる人もいるでしょう。
その他にも、パソコンスキルやビジネスマナーなど、業種に応じたスキルを身に付けられたり、今まで知らなかったことを学んだりする機会が増えます。その結果、自分自身の視野が広がることもメリットです。
参考:厚生労働省「職種(小分類)、性、経験年数階級別所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」
参考:国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」
保育士が異業種へ転職するデメリットは、下記の3つです。
・給料が上がるとは限らない
・悩みが全て解決されるわけではない
・仕事への物足りなさを感じる可能性がある
未経験の職種にキャリアチェンジする場合、「契約社員からスタート」「新卒と同等の給与で」などの条件を出されることも珍しくありません。そのため、転職をきっかけに給料が下がることもあります。
また、人間関係や職場環境の悩みは、他の仕事でもつきものです。これらの悩みを理由に転職したとしても、再び悩む可能性もあることは心に留めておきましょう。
キャリアチェンジをした保育士のなかには、違う職種の仕事内容に物足りなさを感じる方もいます。責任やプレッシャーが大きい保育士は、その反面、子どもの成長する姿や保護者からの感謝の言葉が大きなやりがいにつながっているためです。どの仕事でもやりがいはありますが、充実感を得られるかどうかは人それぞれです。
異業種への転職は、年齢が若い方が有利になることが多いと言われています。そのため、保育士として長くキャリアを積んできた方は、キャリアチェンジが難しくなる可能性もあります。
保育士が異業種へ転職する際におすすめの職種は、下記のとおりです。
・受付や接客業
・保育専門の営業職
・IT業界
受付や接客業がおすすめの理由は、コミュニケーション能力を生かせるからです。対面で人と接する必要がある仕事では、コミュニケーション力を高く評価してもらえるでしょう。
保育士として経験してきた大変さや難しさを生かしたいと考えている場合は、保育士の人材派遣・紹介会社での営業職が向いています。「保育士として活躍したいけど、自分に合う職場が見つからない」と悩んでいる保育士の気持ちに深く共感し、親身な仕事ができるはずです。
新しいスキルを身に付けることに抵抗のない方は、IT業界への転職も良いでしょう。IT業界には、WebライターやWebデザイナー、エンジニアなど、さまざまな選択肢があります。どの職種も保育とは異なる専門知識が必要ですが、在宅ワークができたり、独立を目指せたりと、働き方の可能性が広がります。
転職する業界や職種によって必要なスキルは変わりますが、一般的にパソコンのスキルやビジネスマナーが求められることが多いです。
業種によっては、保育士の資格や経験を生かした転職も可能です。全くの異業種への転職はキャリアが一度リセットされてしまいますが、資格や経験を生かせる業種へ転職すれば、保育士としてのキャリア形成にもつながります。
ここからは、保育士の資格や経験を生かした転職について説明します。
保育士の資格や経験を生かした転職をするメリットは、下記の3つです。
・給料アップが期待できる
・これまでのスキルを生かせる
・業界未経験でも採用されやすい
保育所に比べると、民間企業はスキルや役職次第で大幅な収入アップが期待できます。そのため、基本給の低さや昇給の機会の少なさを理由に退職したのであれば、納得のいく収入を得られる可能性が高くなるでしょう。
また、保育士の資格保持者を募集している企業のなかには、保育士の経験があれば業界未経験者でも歓迎している企業がたくさんあります。そのような企業を選べば、スムーズな転職が叶うはずです。
業種によっては保育士以外の職種の方とも関わりを持つため、視野を広げながら保育士として新しいキャリアを描けます。
保育士の資格や経験を生かした転職をするデメリットは、下記の2つです。
・年齢によってはチャレンジしにくくなる
・勉強したり、他の資格を取得したりする必要がある
いくつになっても転職はできますが、未経験者の場合は年齢によって採用されにくくなる傾向があります。特に30代以上の場合は、リーダーや次期施設長の候補者として、何らかの役割を期待したキャリア採用になるためです。転職の際には、「新しい経験を積みたい」といったアピールではなく、過去の経験を生かしてどのように活躍できるかをアピールすることが大切です。
また、異業種への転職に比べると、保育士の資格や経験を生かした転職では知識や経験が生かせる機会が多くあります。しかし、保育所とは違う環境に身を置けば、新しく学ばなければならないことも増えます。勉強したり、必要な資格を取得したりするのが苦手な方は、負担を覚えてしまうかもしれません。
保育士の資格や経験を生かした転職でおすすめの職種は、下記のとおりです。
・放課後等デイサービス
・児童発達支援事務所
・介護福祉士
放課後等デイサービスは、6〜18歳までの障害がある子どもの療育を行う事業所です。さまざまな障害に対する専門的な知識が必要ですが、保護者対応や子どもとの関わりにおいては、保育士として働くなかで身に付けてきたスキルを生かせます。
児童発達支援事務所は、0歳〜小学校入学前までの障害のある子ども、または障害の可能性がある子どもの支援を行う事業所です。放課後等デイサービスと同様に、保育経験を生かしながら働けます。保育所と比べると、いずれの施設も利用定員が少ないため、子どもや保護者とゆっくり向き合いやすい環境です。
介護福祉士は、身体または精神の障害がある方の介護を行ったり、介護者に対して介護の指導をしたりできる資格です。介護対象者は子どもではありませんが、日常生活をサポートするという仕事内容は、保育士の仕事と共通点があります。
参考:厚生労働省「放課後等デイサービスガイドライン 」
参考:厚生労働省「児童発達支援ガイドライン 」
保育士を退職したい理由が給料や職場環境の問題で、「できるなら保育士を続けたい」と考えているのであれば、職場を変えれば続けることも可能です。
ここからは、保育士を続けたまま転職するメリット・デメリットと、おすすめの職種を紹介します。
保育士を続けたまま転職するメリットは、下記の3つです。
・給料や職場環境に対する不満を解消しやすい
・身に付けた資格やスキルを生かせる
・キャリアを積み重ねられる
人間関係や仕事量などは、保育所によって大きく変わります。なかには残業や持ち帰り仕事が発生しないよう工夫している保育所もあるため、職場を変えれば不満が改善されるケースもあります。
また、保育士として転職すれば、これまで積み重ねてきたスキルをリセットすることなく、今後のキャリアにつなげることが可能です。一般的に、保育士がリーダー職に就くまでは10〜15年、主任になるのは20年前後と言われているため、続ければキャリアパスを描きやすくなります。
保育士を続けたまま転職するデメリットは、下記の3つです。
・園や施設によって給料アップに幅がある
・年を重ねると続けにくくなる
・視野が広がらない
保育士の給料は、園や施設によって異なります。そのため、転職の際に役職に就けたとしても、必ずしも前職より給料が上がるとは限りません。また、年齢を重ねると、体力的な問題で保育士を続けるのが難しくなる人もいます。いざ職種を変えようと思ったときには、異業種への転職が難しい年齢になっている可能性もあります。
保育士を続けると、自分の視野を広げる機会がないこともデメリットです。保育所では同職種と関わる機会が圧倒的に多いため、保育以外の知識を身に付ける機会は少なくなります。
保育士を続けたまま転職するのにおすすめの職種は、下記のとおりです。
・企業内保育士
・病院内保育士
・ベビーシッター
・ベビーホテルの保育士
企業内保育士は、企業のオフィスやオフィスの近隣にある保育・託児施設で、企業に勤める保護者の子どもを預かります。一方で、病院内保育士は、けがや病気で入院中の0〜18歳までの子どもと関わりを持ち、遊びや勉強のサポートをします。どちらの施設も保育所に比べると預かる子どもの人数が少なく、ゆったり関わることが可能です。
もっと少人数で手厚い保育がしたいと思う方は、ベビーシッターやベビーホテルの保育として勤めるのも良いでしょう。ベビーホテルは認可外保育施設で、24時間体制で保育を行っている施設の他、深夜〜翌朝といった夜間帯のみ保育を行っている施設もあります。勤務時間帯によっては深夜・早朝手当が支給されるため、高い給与が期待できます。
本記事では、保育士がキャリアチェンジするメリット・デメリットや注意点について解説しました。保育士は、専門職としての高いスキルが身に付けられ、大きなやりがいも感じられる仕事です。また、保育所以外にも福祉施設や民間施設で活躍が可能なため、スキルや取得している資格次第でキャリアチェンジの幅も広がります。これから保育士を目指す方は、今後のキャリアを見据え、保育に関わる資格以外の資格取得も目指すのがおすすめです。
日本児童教育専門学校では、保育士の資格取得とともに、地方自治体の福祉事務所・児童相談所などで働ける社会福祉主事任用資格や、一人で外出するのが困難な方の支援・サポートが行えるガイドヘルパー、国内の小学校で行う英語教育に必要な知識・技能を養える小学校英語準認定指導者資格などの資格取得が可能です。多様なキャリアパスを描きたい方は、日本児童教育専門学校で学んでみてはいかがでしょうか。
日本児童教育専門学校Japan Juvenile Education College
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