保育士コラム
保育士コラム
公開日:2024年11月28日 更新日:2024年11月29日
保育士として働いている、もしくは保育士を目指している方の中には、年収の低さを心配している方もいるかもしれません。中には「大好きな保育の仕事で年収1,000万円を稼ぎたい」と考えている方もいるのではないでしょうか。
本記事では、保育士が年収1,000万円を目指す方法や必要なスキル、年収アップの方法などを解説します。保育士として働きながら年収を増やしたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
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保育士が年収1,000万円を稼ぐのは、長く勤めても非常に難しいのが現状です。理由は、歩合制の仕事ではないことと、管理職に就きにくいことが挙げられます。
しかし、保育士で年収1,000万円を稼ぐことは不可能ではありません。管理職に就けるようキャリアを重ねたり、給与を高く設定している保育園で働いたりと、計画的に動くことで年収を上げられます。
正社員として働く保育士の平均年収は、令和5年度で396万9,000円です。
内訳は下記の通りです。
現金給与額(月額) | 27万1,400円 |
年間賞与その他特別給与額 | 71万2,200円 |
保育士の給与は毎年増え続けているものの、日本の給与所得者の平均給与(461万円)よりも低くなっています。そのため、保育士の仕事で1,000万円を稼ぐには、何らかの工夫が必要です。
※参考: 厚生労働省.「賃金構造基本統計調査 / 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種」.
※参考: 国税庁.「II 1年を通じて勤務した給与所得者」.
保育士が年収1,000万円を稼ぐには、いくつか方法があります。子どもたちと直接関わる仕事をし続けながら年収アップをしたいのか、現場を離れても年収を上げていきたいのか、自分の考えに合うキャリアを探していきましょう。
ここからは、保育士が年収1,000万円を稼ぐ方法をご紹介します。
保育士が年収1,000万円を稼ぐ方法の一つに、保育園の園長を目指すことが挙げられます。園長の主な仕事は、行政とのやりとりや採用活動、事業計画、予算管理などです。現場の保育士とは業務内容が大きく変わり、子どもと関わる機会は減ります。保育園自体の運営に関わるプレッシャーは増えますが、大幅な給与アップが期待できます。
ただし、どこの保育園でも高い給与を受け取れるわけではありません。その園の経営状況によって変わるため、どこの園で園長になるかはよく考える必要があります。また、園長になるために必要な経験や資格なども園ごとに異なります。将来的に園長を目指したい人は、計画的に必要な経験を積んでいく必要があるでしょう。
経営側に回れば、保育士と比べて年収アップが可能です。経営側の仕事は、事務や営業、現場保育士のフォローなど、保育園を円滑に運営するためのサポート業務がメインです。保育園を運営している会社の本社で勤務することもあれば、運営している保育園を巡回しながら働く場合もあります。
経営側に回れば子どもと直接関わる業務はほとんどなくなってしまいますが、年収アップにつながるケースが多いです。ただし園長と同様に、保育園の経営状況によって年収は変わります。高い給与を得るには、収益を上げて安定した経営ができている保育園を選んで就職しなければなりません。
保育士で年収1,000万円を目指す方法の一つとして、プロのベビーシッターになることも挙げられます。ベビーシッターは、子どもの見守り以外にも、送迎や食事補助、入浴介助などのサービスを提供する人のことです。仕事や用事などで子どもの面倒を見るのが難しい保護者に代わり、依頼のあった家庭に必要なサービスを提供します。
ベビーシッターの働き方は、会社に雇ってもらう、個人事業主として活動する、派遣事業者に登録するなどさまざまです。個人事業主や登録のベビーシッターは、働いた分だけ給与を得られます。特に個人事業主の場合は料金を自分で設定できるため、人気になるほど収入アップが見込めます。富裕層の家庭からコンスタントに依頼を受けられると、年収1,000万円も目指せるでしょう。
ただし、安定して仕事を受けられるようになるのは簡単なことではありません。戦略的に進めなければ、収入が不安定になる可能性もあります。
保育士として働きながら、副業でも収入を得て年収1,000万円を目指すのも一つの手段です。近年は、インターネットを活用して全く異なる業種で稼ぐ方法もたくさんあります。パソコンがあれば自宅でできる仕事も多いので、新しいスキルを獲得すればキャリアの幅も広げられます。
また、保育士としてのスキルをそのまま生かしたいのであれば、休みの日を使ってベビーシッターとして活動するのもよいでしょう。自分の生活スタイルと合う副業を選択すると、長く続けやすくなります。
保育士として長く働いていると、保育士としての引き出しがどんどん増えていきます。しかし、保育の専門性だけを高めても、それだけで年収1,000万円を稼ぐのは難しいのが現状です。年収を上げていくためには、保育以外のスキルも高めていくことが大切です。
ここからは、保育士が年収1,000万円を稼ぐのに必要なスキルをご紹介します。
保育園の園長や経営陣になるには、リーダーリップが必要です。現場の職員のモチベーションを維持したり、ときには問題解決をしたりと、組織全体を引っ張っていく立場になるからです。急にリーダーシップを発揮できる人は少ないため、保育士として働きながら徐々に身に付けていくとよいでしょう。
リーダーシップを高めるために日頃から意識したいことは、下記の通りです。
・危機管理能力を高める
・物事を客観的に判断する
・積極的な行動や迅速な意思決定をする
・相手の気持ちに寄り添いながらアドバイスをする
最初は難しいことも多いかもしれませんが、習慣にすることで自然と行動に移せるようになるはずです。
コミュニケーション力も、保育士が年収1,000万円を稼ぐのに必要なスキルの一つです。保育士は普段から子どもや保護者、周りの職員とコミュニケーションをよく取ります。日常の仕事の中で鍛えられていくスキルですが、これはキャリアアップや異業種に挑戦する際にも役立ちます。園長や経営側になると保育園外の人ともたくさん関わるようになりますし、異業種にキャリアチェンジをしても人との関わりはなくならないからです。
周りとの調和を大切にしながら滞りなく業務を遂行するコミュニケーション力は、年収アップには欠かせないスキルといえます。
一般的な保育スキルに加えて、保育系や医療系の専門的な知識を身に付けていると、キャリアアップや賃金交渉の際に有利に働きます。例えば、絵本に関する専門的な知識を有する「絵本専門士」、食に関する知識やマナーを子どもたちに伝えられる「食育スペシャリスト」、最低限の医学知識を有する「医療保育専門士」などです。
勤めたい保育園の特色に合わせて、プラスの専門知識を習得しておくと希望の給与に近づきやすくなります。
園長・経営側や副業をして稼ぐ人になるには、経営管理能力が欠かせません。高い給与を得られるのは、保育園経営や事業で黒字を出せているからです。保護者の要望のくみ取りや反映、職員の声の聞き取りなどをうまくできていれば、健全な経営につながります。保育士として保護者の要望に応えながら、こうした管理能力を磨いていくとよいでしょう。
語学力も、保育士が年収1,000万円を稼ぐのに必要なスキルです。最近は外国語がカリキュラムに入っている保育園が増えていますし、保育園の立地によっては外国語を話す子どもを預かるケースもあります。勤める園の特徴とスキルがマッチしていれば、給与の交渉もしやすいはずです。
また語学力があれば、勤める会社・保育園の選択肢が広がります。保育園に勤めて年収1,000万円を得るのは難しいですが、インターナショナルスクールといった一般的な保育園よりも高い給与水準の保育園に勤められる可能性が高いです。
保育士が短い期間で年収1,000万円を目指すのは難しいですが、将来的に年収をアップさせるためにできることはいくつかあります。
ここからは、保育士が年収アップを目指す方法をご紹介します。
保育士としての経験がまだ浅い方は、現場での経験を積み、リーダーや主任などの役職を目指すのが年収アップの第一歩です。役職に就くと手当が付くようになるため、現在よりも給与が増えます。
しかし、役職に就くには現場経験が不可欠です。リーダーや主任には、園全体を見る力や何かトラブルがあった際に適切に対応する力が求められます。まずはいろいろな経験を積み、時と場合に応じた対応力や保育力を身に付けていきましょう。
保育士が年収アップするためにできることとして、資格試験やキャリアアップ研修を受けることも挙げられます。保育に関する資格は民間資格が多いですが、前述した通り保育園の特色とマッチするものであれば優遇してもらえる場合もあります。保育園での需要を見極め、適した資格を取得することが重要です。
また、現在は保育士の処遇改善が積極的に行われています。3年以上の経験があり、各都道府県が実施するキャリアアップ研修を終えれば、保育園からの発令次第で職務分野別リーダーに就くことが可能です。これは主任や園長になるよりもハードルが低い場合も多いため、チャレンジしやすい年収アップの機会になります。
今勤めている保育園でキャリアアップが見込めない場合は、給与の高い保育園へ転職するのも手段の一つです。運営母体や園の規模によって保育士の給与は変わるため、転職するだけで年収が上がるケースも多いです。
慣れない環境に行くのは不安が付きものですが、ベースの給与が高く、キャリアアップが見込める環境に変えた方が、今後の年収アップにもつながります。
保育士としてある程度の経験を積んでいる場合は、経験を生かせる他業種へ転職する手もあります。例えば、子育て支援施設や児童発達支援施設、ピアノやダンスなどの幼児教室などです。
特に子育て支援施設や児童発達支援施設では、保育士として働く中で身に付けた子どもの発達に関する知識やスキルを役立てられます。企業や施設からも即戦力として期待されるため、給与の相談もしやすいはずです。
歩合制の仕事ではない、管理職に就きにくいなどの理由から、保育士が年収1,000万円を稼ぐのは難しいのが現状です。ただし管理職に就いたり、活躍の場を変えたりと、工夫次第で年収アップは目指せます。一般的な保育スキルだけで年収を上げるのは難しいため、保育系や医療系の専門知識を習得する、経営管理能力を高めるなどスキルアップが必要です。
日本児童教育専門学校では、強みを持った保育士を目指せます。保育士・幼稚園教諭の資格の他、絵本の専門家である「認定絵本士」、コミュニケーションや発達心理学の基礎知識を習得する「キッズコーチ検定」などの取得が可能です。活躍の幅を広げ、年収の高い保育士になりたい方は、ぜひ日本児童教育専門学校へお越しください。
日本児童教育専門学校Japan Juvenile Education College
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